虫歯治療

虫歯治療について

ここでは主に以下の3つについてまとめております。

虫歯とは

  • 原因:虫歯菌に歯が感染してしまう。

  • 現象:虫歯菌の出す酸で歯が溶けてしまう。

  • 対処の原則:虫歯菌に感染した歯の組織を全て取り除く。(歯の内部に虫歯菌を残さない)
    失われた組織を歯科用人工材料で補う。
    再び虫歯に感染しないように管理する。(メインテナンス)

定期健診(メインテナンス)へ

一般的な症状の変化

  1. 冷たい物がしみる、物が挟まる・詰まる
    (ほとんどが比較的簡単な修復で対応可能)

  2. 温かい物もしみる、しみる状態が数秒間持続する、食事中に痛む
    (歯の神経が傷んでいる状態)

  3. 痛くて咬めない、痛くて眠れない、痛み止めが効かない位痛い
    (歯の神経を取る目安)

  4. 歯ぐきが腫れる、歯の周囲から膿が出る
    (抜歯の可能性が高まっている状態)

一般的な症状の変化

虫歯治療の種類

CR(コンポジットレジン)修復

  1. むし歯の広がりが小さい時に用います。
    虫歯のため除去した歯の部分にCRを詰めます。
    色は歯と出来るだけあわせたものが入ります。

    通常1~2回程度で終わります。
    健康保険の適応です。

    CR(コンポジットレジン)修復

インレー修復

  1. むし歯の広がりが大きくCRでは強度が足りない場合に用います。

    材料は金属(銀歯)かセラミックかの2種類です。

    通常2〜3回程度かかります。

    審美、インレー修復へ インレー修復
見た目 虫歯の再発率 アレルギー コスト
セラミック ×
保険適用外
銀歯 × × ×
金属アレルギー
の場合

保険適用

歯の神経を取る(抜髄)

むし歯が歯の神経まで達している場合、血行性に歯の隅々までむし歯菌が広がってしまうので虫歯菌に感染した神経(歯髄)を除去して歯の内部を消毒する必要があります。

通常は

  • 前歯:2~3回程度
  • 奥歯:3~5回程度

の治療回数が必要です。

歯の神経を取る(抜髄)1 歯の神経を取る(抜髄)2
    • 奥歯の強い痛みを主訴に御来院頂いた
      症例です。
    • レントゲン上の黒い部分が虫歯です。
    • 実際の歯も虫歯で大きく溶けていました。
    奥歯の強い痛みを主訴に御来院頂いた症例
    • 虫歯が歯の神経組織まで達していました。
    • そのため、虫歯の菌に神経組織が
      汚染されています。
    • 適切な消毒をして歯の内部を清潔な状態に
      改善します。
    • 清潔になったら空洞になった部分を密封する
      薬剤を充填します。
    虫歯が歯の神経組織まで達していました
歯の神経を取る(抜髄)3 歯の神経を取る(抜髄)4

抜歯

虫歯治療の原則は虫歯菌を全て身体から取り除くことです。歯を保存するには概ね50%以上の健康な歯の組織が必要ですが、著しい虫歯の場合はこれを超えて歯が崩壊している場合があります。この場合は残念ながらどんな手を用いても歯の保存が難しく抜歯以外に感染を身体から除去する方法がありません。

抜歯
  • 見た目にもレントゲン的にも歯がほとんど残っていない様子がわかります。
  • 歯の内部深いところまで虫歯菌の繁殖があるため、抜歯を行いました。

虫歯予防

虫歯予防で考えることは

  • 虫歯菌のはたらきを抑えること
  • 虫歯菌に対する抵抗力を上げること

の2つです。

そのために3つの具体的な項目を当院では設けています。

  1. フッ素を利用しましょう
  2. 間食の頻度に気をつけましょう
  3. 定期検診を継続しましょう
定期健診(メインテナンス)へ

1.フッ素を利用しましょう

フッ素は自然の色々な所に存在する元素です。特にエビなどの魚介類やお茶の葉などに多く含まれ、日常の食事で自然に摂取することもあります。

適切な用法・用量で虫歯予防に極めて優れた効果を発揮します。
当院では個々の状況(年齢やリスク)にあったフッ素の使用を処方させて頂いております。

フッ素を利用しましょう1 フッ素を利用しましょう2

2.間食の頻度に
気をつけましょう

虫歯の菌は口腔内に入った糖質を栄養源にしています。歯についた歯垢が虫歯菌の出す酸で酸性になり歯の表面が溶けだす「脱灰(だっかい)」という現象が起きます。

その後、唾液の作用で酸が流されたり中和されたりして再び歯垢が中性に近い状態に戻ります。そうすると脱灰により歯の表面から溶け出したカルシウムやリンなどのミネラルが再び歯に取り込まれて沈着します。これを「再石灰化」と言います。

歯はこのように「脱灰」と「再石灰化」が繰り返されているのですが、間食の頻度が多いと歯が脱灰に傾いてしまうため虫歯になりやすくなります。

間食の例

砂糖入りのコーヒーや紅茶、チョコレート、飴、ジュース、スポーツドリンク、おにぎり、など

間食の頻度に気をつけましょう1 間食の頻度に気をつけましょう2 間食の頻度に気をつけましょう3