インプラントができない人の特徴7つ!他の治療方法など対処法も

こんにちは。東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」です。

インプラントができないイメージ

インプラント治療は、失った歯を補う方法として多くの人に選ばれています。

しかし、すべての人がインプラントを受けられるわけではありません。身体的な理由や、口腔内の状態によっては、治療が難しいケースも存在します。無理にインプラントを行うと、治療の失敗や体への負担につながる可能性があるため、事前の適切な判断が欠かせません。

今回は、インプラントができない人の特徴を分かりやすく解説するとともに、他の治療法や適切な対処法についても紹介します。

インプラントができない人の特徴7つ

インプラントができない人の特徴7つを紹介するイメージ

インプラント治療は、すべての患者さまに適応できるわけではありません。健康状態や口腔環境によっては、治療が難しいと判断されるケースもあるのです。

ここでは、インプラントが適応外となる代表的な特徴を解説します。

1. 重度の全身疾患を抱えている

糖尿病や心疾患、高血圧といった全身疾患がある場合、インプラント治療には慎重な判断が求められます。特に、血糖値のコントロールが不十分な糖尿病の方は、術後の感染リスクが高まり、インプラントが骨に定着しにくくなる可能性があります。

また、心臓疾患を持っている方は、手術による身体的負担や薬剤の影響により、治療が困難になることがあります。こうした疾患を抱える方は、主治医と歯科医師との連携が不可欠です。

2. 顎の骨が極端に少ない

インプラントは、人工歯根を顎の骨に埋め込む治療であるため、十分な骨量と骨密度が必要です。長期間の歯の欠損や歯周病によって骨が吸収されてしまっている場合、インプラントを固定できないことがあります。

近年では、骨造成といった骨を補う治療法もありますが、骨の状態によっては適応できないこともあるため、精密な検査が必要です。

3. 成長期の子どもや若年者

インプラント治療は、顎の骨が成長を終えてから行うのが基本です。顎の成長が途中の段階でインプラントを埋入すると、その後の成長によって位置のズレや噛み合わせの不調和が起こる恐れがあるためです。

一般的に、18歳未満の子どもには適応されません。この時期の歯の欠損に対しては、一時的な補綴治療で対応することが推奨されます。

4. 喫煙習慣がある

喫煙は、インプラント治療において非常に大きなリスク要因とされています。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は血流を悪化させ、傷の治りを遅らせるため、インプラントの定着や術後の回復を妨げます。

また、喫煙者はインプラント周囲炎を引き起こすリスクも高く、長期的にインプラントが安定しない原因となることがあります。喫煙者の場合、治療を希望する前に禁煙指導を受けるケースもあります。

5. 口腔内の衛生管理が不十分

インプラント治療を受ける場合、治療後も清潔な口腔内環境を維持することが求められます。特に、歯周病の既往がある人や、日頃のブラッシング習慣が不十分な人は、インプラント周囲に炎症が起きやすくなり、最悪の場合はインプラントが脱落することもあります。

インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病のようなインプラント周囲炎にはかかるため、治療前からのセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。

6. 精神疾患や認知症がある

インプラント治療では、患者さまの理解と協力が必要です。治療計画を理解し、日々適切にインプラントのケアをして、通院やアフターケアを継続できることが前提となります。

認知症や重度の精神疾患を抱えている場合は、適切な判断や自己管理が困難になることがあり、インプラントが適応できないことがあります。代替の治療法が検討されることが多いでしょう。

7. 妊娠中

妊娠中は、ホルモンバランスの変化によって歯茎が腫れやすくなったり、免疫力が低下しやすくなったりします。そのため、外科的処置を伴うインプラント治療は避けられるのが一般的です。

また、X線撮影や薬剤使用の制限もあるため、妊娠中にインプラントを行うのはリスクが高いと判断されます。治療は、出産後に行うのが望ましいとされています。

骨が不足しているときに有効な対処法

レントゲンで骨が不足していることを確認する様子

歯周病や加齢、長期間の欠損放置などが原因で骨が減少している場合、インプラントを安定させるためには何らかの対処が必要となります。

ここでは、骨が不足しているときに有効な主な治療法について紹介します。

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骨が足りない部分に人工骨や自家骨を移植し、新しい骨の再生を促す治療法です。インプラントを埋入するために必要な骨量を確保するために行われます。

特に、水平的または垂直的に骨が不足している部位に適応されることが多いです。骨の再生には数ヶ月の時間がかかりますが、安全かつ確実に骨量を増やすことが可能です。

治療では、メンブレンと呼ばれる特殊な膜を使用して骨の再生を助けるほか、状態に応じて骨の材料を選択します。自家骨は患者さま自身の骨を採取するため生着率が高く、感染リスクが少ないのが特徴です。

一方、人工骨や異種骨は採取の負担が少ない反面、生着に時間がかかることがあります。

サイナスリフト

上顎の奥歯部分にインプラントを埋入する際に、骨の高さが不足している場合に有効なのがサイナスリフトです。この部位には上顎洞と呼ばれる空洞が存在し、骨の厚みが足りないとインプラントの固定が難しくなります。

サイナスリフトでは、上顎洞の粘膜を押し上げ、その下に骨補填材を詰めて骨の厚みを増やす処置を行います。この治療は難易度が高く、術者の技術が問われるため、経験豊富な歯科医師のもとで受けることが重要です。

骨の再生には数ヶ月を要し、その後インプラントの埋入が行われます。

ソケットリフト

ソケットリフトも、上顎の骨が不足している場合に用いられる方法です。サイナスリフトと異なり、より軽度な骨の欠損に対して適応されます。

インプラントを埋める穴から上顎洞の底を持ち上げ、そこに骨補填材を充填する方法で、骨造成とインプラント埋入を同時に行える場合もあります。手術の侵襲が少なく、術後の回復も早い傾向にあります。

しかし、骨の厚みが一定以上残っていることが前提となるため、すべての症例に適応できるわけではありません。

骨移植

重度の骨吸収がある場合には、別の部位から骨を移植する方法が用いられます。自家骨移植とも呼ばれ、下顎の奥や顎の内側、場合によっては骨盤から骨を採取するケースもあります。移植された骨が新しい環境に適応して定着すれば、インプラント治療が可能になります。

ただし、骨移植は身体への負担が大きく、治療期間も長くなる傾向があります。患者さまの全身状態や希望を踏まえて、慎重に判断する必要があります。

インプラントができない人の他の治療方法

インプラントができない人が選択する部分入れ歯

インプラント以外にも、失った歯を補う選択肢は複数あります。患者さまの状態やライフスタイルに応じた適切な方法を選ぶことが可能です。

ブリッジ治療

ブリッジは、欠損している歯の両隣の歯を削って土台にし、その上に人工歯を橋渡しのように固定する治療法です。短期間で治療が完了し、噛む機能や見た目もある程度回復できるのが特徴です。

ただし、健康な歯を削る必要があるため、将来的にその歯への負担が大きくなる可能性があります。また、歯が複数本欠損している場合や、土台となる歯が弱い場合には適さないこともあります。

部分入れ歯

部分入れ歯は、失った歯の位置に合わせて人工歯を装着し、金属のバネなどで周囲の歯に固定する方法です。周囲の歯を大きく削る必要がなく体への負担が少ない点がメリットです。取り外しが可能なため、清掃しやすく衛生的に保つことができます。

一方で、装着時の違和感や、見た目の問題、噛む力の低下といったデメリットもあります。

総入れ歯

歯をすべて失った場合には、総入れ歯が選択肢となります。近年では素材や形状が進化し、フィット感や噛み心地が向上しています。

粘膜で支えるため安定性には限界があるものの、インプラントのような外科手術が不要で、高齢者や持病がある人にも安心して使用できる治療法です。咀嚼力や発音への影響が出ることがあり、慣れるまでに時間がかかる場合があります。

まとめ

インプラント以外の治療で快適に食事を楽しめるようになった男性

インプラント治療は、高い機能性と審美性を兼ね備えた優れた治療法です。

しかし、全身疾患や顎の骨不足、喫煙習慣、成長途中の年齢など、さまざまな理由で適応できない人もいます。そのような場合でも、骨造成により治療可能になるケースもあります。

また、インプラントが難しい場合には、ブリッジや部分入れ歯、総入れ歯といった他の選択肢もあります。それぞれの特性を理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

インプラントを検討されている方は、東京都新宿区「西新宿駅」より徒歩5分にある歯医者「S&Aデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、インプラントやセラミック治療、矯正治療などの自由診療をはじめ、虫歯・歯周病治療などさまざまな診療に力を入れています。診療案内ページはこちらお問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

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